【灘の昼ごはん370食目】想像してごらん?冷やし中華にキュウリが乗っていない社会を

「胡瓜憎けりゃ冷やし中華まで憎い」という言葉がある。キュウリを憎むあまり、それに関わるもの全てが憎くなることのたとえだ。サンドイッチのキュウリしかり、ポテトサラダのキュウリしかり、という話は369食目で書いた。「キュウリが嫌い?なんで?」などとのたまう上から目線のキュウリ保守派には恐怖感すら覚える。彼らは夏は体を冷やすキュウリがいいなどと聞こえのいい言葉で大衆をだましているだけだ。そのうち「一億総キュウリ社会」とか言い出すんじゃないだろうか。恐ろしい。でも僕は日本でただ一人になっても叫び続けたい。「キュウリ絶対反対、キュウリのない平和な社会を」と。想像してごらん?冷やし中華にキュウリが乗っていない社会を。キミは僕のことを夢想家だと言うかもしれない。でも僕は一人じゃなかった。水道筋の片隅にキュウリが乗っていない冷やし中華がある。灘センター商店街の「膳房」の夏季限定メニュー「冷やし担々麺」には一切キュウリが使われていない。濃い緑はホウレンソウだ。そう、キュウリの何倍も栄養価が高い。キリリと冷えた中華麺にピリ辛のタレ。冷たいのに胃袋がほんのり温かくなった。きっと世界はひとつになれると思う。

膳房「冷やし担々麺」(夏季限定)
●場所
神戸市灘区倉石通3丁目(灘センター商店街)
●本日の昼食
冷やし担々麺、杏仁豆腐
850円