2015/2/7(土)第10期灘大学vol.5「ディスカバー不動産〜魅力的なアパートの鍵貸します。」

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2月の灘大学は灘区内の魅力的な物件や神戸・灘の魅力、これからの暮らし方について神戸R不動産の小泉寛明さんをお招きして楽しくマナびます。
※一般参加も受け付けますが灘大学枠を優先します。(先着30名 申込み多数の場合は抽選)

●日時
2015年2月7日(土) 10:00〜12:00

●集合
9:45阪急王子公園駅西口

●会場
Magical Furniture(阪急高架下)

●受講料
500円(灘大学生は無料)
※受講料は会場にてお支払いください

●申込方法
・メールで
住所、氏名、電話番号、灘百選の会の会員・非会員を記入の上件名に
「第5回灘大学受講希望」と明記し下記までお申し込みください。
nadaku@office.city.kobe.lg.jp
・区役所で
灘区役所4F「灘百選の会」事務局(まちづくり課内)にある
申込書に必要事項を記入のうえお申し込みください。
※ご記入いただいた個人情報につきましては、本講座以外での
 使用は一切いたしません。

●主催・問い合わせ
「灘百選の会」事務局 TEL:078-843-7001(内線223)

●ゲスト
小泉寛明さん
Lusie Inc. 代表取締役
1973年兵庫県生まれ。関西学院大学経済学部卒。
カリフォルニア大学アーバイン校ソーシャルエコロジー学部で
都市計画を専攻。1999年森ビルに入社、六本木ヒルズの立ち
上げ業務に従事。2010年神戸にて神戸R不動産スタート。
建築・不動産・店舗の開発/再生にかかわるプランニング・コ
ンサルティングを行う。


【灘昭和館】牛乳箱

昭和150123

灘は酪農の街だった。といっても六甲山牧場のことではない。
阪急王子公園駅の南や市バスの石屋川車庫も元々は牧場だったし、国登録有形文化に指定された鈴木薄荷の本社は元々牛乳会社の建物だったとか。水道筋の東端、旧ダイエーの北には「六甲牧場」があった。六甲山牧場ではなく六甲牧場。灘区の小学校の給食は六甲牧場の牛乳だった。ずんぐりとした瓶に三つ鱗のロゴ、紙製の牛乳キャップは薄紫色のビニールがかぶせられ赤いテープでとめられていた。そんな六甲牧場も都市化の波には勝てず西区へ移転、2003年に自己破産してしまった。

上河原通にも小さな牧場があった。都賀川沿いを歩いていると「モー」というまさかの牛の鳴き声。細い路地を入っていくと小さな空き地に牛が1頭か2頭いた。4畳半フォークならぬ四畳半酪農。プンと牛糞とエサの匂いがして、牛の横には牛乳の入ったステンレスの容器もあった。何か見てはいけないものを見てしまったような気がして逃げるように路地を出た記憶がある。この都市型極小牧場もいつの間にかなくなった。

街角の風景から消えた木製の牛乳箱が灘中央市場の裏路地に残っていた。蓋が開いてパタンと閉じるキュートなボックス。この「パタン」という音がよかったんですよね。牛乳瓶が自転車の荷台でガチャガチャぶつかる音とパタン、パタン、パタン…という昭和の朝の音。
しかし「天月(処)理場」ってどこにあったんですかね?


【ナダタマアーカイブス】伯母野山から愛を込めて

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「神戸ものがたり」
陳舜臣著・平凡社 (1998/01)

作家陳舜臣さんは灘区伯母野山に住んでいた。
しかも「灘区の中心で愛を叫ぶ」で有名な六甲学院正門前。

中国史を基盤とした歴史小説家として著名な陳さんが初めて
小説以外の作品として書いたのが『神戸というまち』(昭和40年)。
その16年後に改訂版の『神戸ものがたり』が出版され、さらに
16年後今回紹介する文庫本の『神戸ものがたり』が出版された。
陳さんの描く「神戸本」の醍醐味は、神戸に生きた人のものがたりを
通して街のものがたりを紡ぎ上げるところにある。
六甲山の開祖グルームを始め、原田の森を闊歩した稲垣足穂、
谷崎潤一郎、モラエス…かれらの生き様を通してあぶり絵のように
神戸のまちが浮きあがってくる。
ジャンジャン横町、メリケン波止場、布引、六甲、須磨…。
凡百の「神戸本」とはわけが違う。
もう聞きたくもない、ハイカラだのエキゾチックだのという神戸を
語る常套句も少ない。

神戸独特の風土を陳さんは「軽い精神」と呼ぶ。
伝統もなく、多方面から寄り集まった街の人々は極端に現実的で
時には悪趣味である。
振り向かない街であり、軽率で先走りな街なのだ。
先駆者になりうるが、大成はできない。
それは幾度もの破壊と再生が繰り返されている街であることも
関係しているのかもしれない。
陳さんも大水害、戦災、そして震災と大きな苦難を乗り越えて来た。

「古いもんはいずれなくなるんヤ」
「新しいもんもまた古くなるんヤ」
灘駅が建替えられようと、赤坂の家がなくなろうと、大正銀行が取り壊されようと
あまり気にしない、ある意味達観したような灘区の古老たちの言葉にも
「軽い精神」はリンクする。

しかし陳さんはその「軽さ」にも疑問を呈している。
そろそろ神戸も振り返る時期に来ているのではないかと。

陳さんは「灘区の中心で」震災の日を迎えた。
本書には何年経っても何度読んでも涙腺が緩む、震災直後1月25日の
神戸新聞朝刊1面に掲載された被災した神戸市民へのメッセージ
「神戸よ」も収録されている。

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神戸よ

我が愛する神戸のまちが、潰滅に瀕するのを、私は不幸にして三たび、
この目で見た。水害、戦災、そしてこのたびの地震である。大地が揺らぐ
という、激しい地震が、3つの災厄のなかで最も衝撃的であった。
私たちはほとんど茫然自失のなかにいる。
それでも人々は動いている。このまちを生き返らせるために、けんめいに
動いている。亡びかけたまちは、生き返れという呼びかけに、けんめいに
答えようとしている。
水害でも戦災でも、私たちはその声をきいた。五十年以上も前の声だ。
いまきこえるのは、いまの轟音である。耳を掩うばかりの声だ。

それに耳を傾けよう。そしてその声に和して、再建の誓いを胸から胸に伝えよう。

地震の五日前に、私は五ヶ月の入院生活を終えたばかりであった。
だから、地底からの声が、はっきりきこえたのであろう。

神戸市民の皆様、神戸は亡びない。新しい神戸は、一部の人が夢見た神戸では
ないかもしれない。しかし、もっとかがやかしいまちであるはずだ。人間らしい、
あたたかみのあるまち。自然が溢れ、ゆっくり流れおりる美わしの神戸よ。
そんな神戸を、私たちは胸に抱きしめる。

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震災から12年が経った。
神戸は、いや灘区は美わしく、かがやかしいまちになっているだろうか?
やはりそろそろ神戸も振り返りながら未来を見つめる時期に来ているのかも
しれない。

(ナダタマ 灘文化堂「伯母野山から愛を込めて」2007.9.10より)


【灘道中膝栗毛 其の221】小林薫が灘クミン?の巻

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タマ「あれ?こんなところに靴屋さんなんかありましたっけ?」
ナダ「六甲製靴だって。なんかシャレオツな店だな」
タマ「ですよね。あれ、店長さん小林薫に似てるな」
ナダ「頼れるエースはアンダースロー」
タマ「それは小林繁でしょ。『深夜食堂』の小林薫!」
ナダ「となりにいるのは奥さんかな。誰かに似てないか?」
タマ「確かに見たことあるような…」
ナダ「あ〜!」
タマ「な、なんすか?でっかい声出して」
ナダ「風吹ジュンだ!」
タマ「ああ、女優の」
ナダ「パイオツカイデーのシーアガイナーの!」
タマ「下品すぎる」
ナダ「つか、カメラ回ってるぜ」
タマ「ということはドラマのロケ?」(注)
ナダ「モノホンじゃねーか!!これはテンギョーイタオドロ!」
タマ「いちいち業界用語で驚くのやめてください」
ナダ「ということはあれか?クーナダがビーテレに映るのか」
タマ「分かりにくい」
ナダ「それにしても小林薫と風吹ジュンが灘区民っていう設定はヤバいな」
タマ「まさかのキャスティングっすね」
ナダ「いやーやっぱ頼れるスーエーはダンアーのロースーだな」
タマ「だからそれは小林繁だっつーの」

(注)2014/11/19に畑原通で行われたNHKドラマ「二十歳と一匹」のロケ。元スナックの「薫里」跡の物件に六甲製靴という架空の店舗のセットが組まれた。ドラマは2014/1/17放映予定(下記参照)

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震災から20年ということで、灘区ロケ作品が次々と放映、上映されます。
お見逃しなく!
●テレビ
阪神・淡路大震災20年ドラマ「二十歳と一匹」(NHK)
2015年1月17日(土)19:30〜20:43 
阪神・淡路大震災20年/サンテレビジョン開局45周年記念ドラマ「神戸在住」(サンテレビ)
2015年1月17日(土)20:00〜21:30 
「ORANGE~1.17 命懸けで闘った消防士の魂の物語」(TBS)
2015年1月19日(月)21:00

●映画
「その街のこども 劇場版」(神戸映画資料館)
2015年1月16日〜20日
「神戸在住」(劇場版)(シネ・リーブル神戸他)
2015年1月17日〜 


【灘の昼ごはん358食目】レストランパブロ「ひね鶏のスープカリー」

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スープは冬が似合う。暖かい湯気が立ち上る風情はもちろん、なんてったってことばの音(おん)がいい。「スー」の音は風の音や冬の寒さが感じられる。ほら、鉛色の冬空が眼前に浮かんでくるでしょ?そして間の抜けたようで暖かい「プ」の音がいい。寒さがプっと暖まる感じ。パでもピでもペでもポでもしっくりこない。スーパ、スーピ、スープ、スーペ、スーポ、ほら、スープが一番冬っぽいでしょ?坂バスの水道筋商店街北バス停のド真ん前にある[レストランパブロ]の平日ランチメニューが「スープボウルランチ」としてリニューアル。もう、名前だけで暖かくなってくるのですよ。真ん中がぽっこりと凹んだキュートな皿(スープボウルと言うらしい)の日替わりスープとパン、サラダ、コーヒーのセットで850円。スープといっても流動食的なそれではなくがっつり具が入ったタイプ、いや具にスープがかかっていると言った方がいいかもしれない。本日のスープボウルはひね鶏のカレー。サフランライスにドドーンと乗った、しっかりとしたひね鶏にスープボウルに入ったカレーをかけるというギミックが楽しい。流石パブロ、鶏だけでなく食べ方もひとひねり。カレーと言えば夏のイメージがあるが、カレーライスでもなくスープカレーでもないパブロのカリーはまぎれもない冬のカレーなのだ。

レストランパブロ「スープボウルランチ」(平日のみ)
●場所
神戸市灘区倉石通3-1-14テイク摩耶1F(坂バス水道筋商店街北バス停前)
http://www.restaurantpablo.byethost10.com/
●本日の昼食
ひね鶏のスープカリー、サラダ、コーヒー
850円


2015/1/10(土)第10期灘大学・第4回「ロケ地探訪〜震災の痕跡を訪ねて」

震災20年を迎える1月の灘大学は映画『その街のこども』で森山未來、佐藤江梨子が歩いたロケ地を巡りつつ、街角に残されている震災の痕跡を巡るメモリアルウォークです。
※一般参加も受け付けますが灘大学枠を優先します。(申込み多数の場合は抽選)

●日時
2015年1月10日(土) 10:00〜12:00

●集合
9:45阪神西灘駅改札前

●コース(予定)
阪神西灘ガード〜勇治のトラウマ地帯〜ファミリーマートナダ萬灘南通店〜西灘小学校〜西灘公園〜都賀川〜琵琶町公園〜六甲風の郷公園

●受講料
500円(灘大学生は無料)
※受講料は会場にてお支払いください
※当日「灘百選の会」へ入会することも可能です(500円)

●申込方法
・メールで
住所、氏名、電話番号、灘百選の会の会員・非会員を記入の上件名に
「ロケ地探訪係」と明記し下記までお申し込みください。
nadaku@office.city.kobe.lg.jp
・区役所で
灘区役所4F「灘百選の会」事務局(まちづくり課内)にある
申込書に必要事項を記入のうえお申し込みください。
※ご記入いただいた個人情報につきましては、本講座以外での
 使用は一切いたしません。

●主催・問い合わせ
「灘百選の会」事務局 TEL:078-843-7001(内線223)