【灘の細道20】灘南波乗りロード



JR摩耶駅ができて早2年。駅周辺ではマンション工事が進む。
東灘貨物駅があったころにくらべてすっかり変わってしまったね、なんて言ってしまうのは簡単だ。
しかし変わってないもの、いや変えられないものがある。それは地形だ。
JR摩耶駅周辺は南北の高低差だけではなく河川による東西の高低差、それに鉄道敷地が複雑に絡み合い「ブラタモリ」のロケが来てもおかしくない地形マニアにとってはたまらないエリアなのだ。戦後に作られた駅の南を東西に走る道は地元ではダンプ道と呼ばれていた。道幅が広く車の往来が少ないのでスピードが出しやすい。その上アップダウンが激しく接近するダンプカーがまるで波乗りをしているかのように沈み込んでから急に現れるという危険な道だった。昭和50年代、道路で遊ぶ子どもたちを交通事故から守るためにダンプ道沿いの日米珈琲本社の東隣には「ちびっこ広場」という小さな空き地もつくられた。
天気が良かったので勝手に「波乗りロード」と名付けてみた。この道は山下達郎が似合う。「BIG WAVE」を聴きながら都賀川から「タカバシサンセット坂」に向けて車を走らせれば夏はすぐそこだ。